さんじょーのブログ

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ノマドワーカーの雑多なブログです。

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「わたしの神様」女子アナ世界のドロドロした人間模様が面白い!感想など。

本の感想

先日友人に面白いと薦められて久々に小説を読みました。

元TBSアナウンサーでエッセイスト、タレントとして活躍中の小島慶子さんの書かれた小説「わたしの神様」。

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最初、キンドルでサンプルをダウンロードするだけで買わないつもりだったのですが、最初の文節で強引に引き込まれました。

「私にはブスの気持ちがわからない」

(笑)すごい出だしですよね。気になってつい読まずにはいらないないでしょう( ゚Д゚)古典的手法ですが、出だしがおもしろい小説は読者目線で飽きさせないよう、よく考えられている作品が多い、という印象がありましたので購入しました。

読み進めていくと、まぁ~ドロドロした人間模様がリアルに描かれています。

登場人物のほとんどが性格悪い。でもこじらせた原因に共感できる

例えば、容姿端麗で人気ナンバー1のアイドル女子アナのまなみ。同性の嫉妬、異性からの欲望、性の搾取。飛び抜けて目立つ(人目を引く)存在であるが故に周囲の態度が極端で、強い感情を投げつけられやすい。しかし、それらを高をくくって見破り、まなみは「利用されてやることで逆に利用してやる!」というなんとも複雑なポーズとりながらのし上がっていきます。

他にもまじめで優等生、努力家タイプのアリサという女性。社会に出て、親や教師のいうように努力してきたのに、報われていない。おかしい、という葛藤を抱えるのもありがちですね。

私があらすじについて説明しても陳腐になってしまいますので、物語についてはふれません。ただグイグイ引き込まれて、展開もスムーズで一気に読み終えられる小説でした。 

以前私はツイッターでこんなこと↓ほざいてたのですが 

毒親

この物語の登場人物の女性達は「世の中の仕組み」と人の「欲」については熟知しているし達観している面すらある。でも虐げられてしまうのはなぜか?

それは、自分のことを値踏みしているからです。他人のことも、自分のことも値踏みしているから、「これでいい。どんな自分で受け入れる」という安定した自信と幸福感が持てないのです。

他人のこともいかに自分と釣りあうか、自慢できるか、人に紹介して恥ずかしくないか、など値踏みしまくっているので、同じようにブランドや外見だけを見て、近づいてくるような値踏みする人達ばかりに囲まれてしまう。

そのような関係の中で似たもの同士、苦しんでいるのだと感じます。

この物語の中の望美という東大出身の美人記者が過干渉の母親(最近流行りの毒親)に対して思う言葉がすべてだと感じました。

ママ、比べないで欲しい。私をそばにいる誰かと比べ続けないで。

この身体から逃げられない私を、そこにいていいよって、許して欲しい。

                    引用:わたしの神様

毒親からの刷り込み、支配について

みんな子供時代から自由奔放に、かわいがられて、認められながら育ってきた人ばかりじゃないし、毒親と言われる行動をとられている人は普通に多いと思います。私もそうです。家の中は安心できる場所ではありませんでした。

ですので辛い気持ちはとてもよくわかります。(親達もまた毒親の影響を受けてきたのでしょう。)だからこそ、大切な人に対して、人格攻撃をしたり、支配しないで、相手を肯定し、尊重していきたいと心がけています。

それと同時に、自分のこともちゃんと尊重してあげられる人間になりたい、と思い続けてきました。

結局、誰かの期待になんか応えないで、マイペースに、自分の気持ちに素直に選択する、ということが彼女たちが幸せになり、わたしの神様と取り戻す方法なのではないかと思いました。

自信のない人程、他人の評価や環境の変化を起こすことで幸せになれる、と思ってしまがち。

でも本当は、まず自分を見る目を自分が変えて、他人を見る目を自分が変えることが先なんですよね。

そうでないと、成功しても、羨ましがられても、いつまでも薄っぺらい優越コンプレックスに苦しむだけなんだなぁと感じました。

わたしの神様は結局誰なのか?

わたしの神様という本の題名と内容がどう関係するのかよくわからなかったのですが、多分ここの部分↓

私の主は誰だろう。神様の顔はいつも見えない。私が交わるのはいつも欲望を晒す無力な人々だ。

それが親密な間柄でも、そうでなくても。それじゃ私の玉座は埋められない。永遠に空席のまま、君臨されるのを待っているそこには、写真だけが飾られている。

見られ、屠られ、切り取られる私の笑顔。主を持たない笑顔。

受け取り人のいない手紙みたいに、私は自分の玉座の前に、いつもほったかしのままだ。

 つまり、自分の主(神様)は誰なのか?それは自分でありたい。という登場人物達の共通する心の叫びをタイトルにされたのかな、と予想しました。

感想:まとめ

登場人物の性格が揃いもそろってひねくれすぎじゃないか、と思う点もありますが、そういう性格だからこそ、他者比較、優越コンプレックスの連鎖から抜け出せない、という点でリアリティが増します。

もっと素直な性格だったら、多分寄ってくる人間も違っただろうし、誰とつきあうべきかどうか、判断する力もついていたのかな?とも感じました。

久々に小説を読ませて頂きましたが、小説ってこんなに面白いんだっけ?と思う程、すごく引き込まれるお話しでした。

ラストも結構救いようがない展開なので、気分爽快!になれる小説ではありませんが、現代の女性達、また激しい競争社会で疲れている男性にもきっと共感できる部分が沢山あると思います。オススメです(´ω`)v

 

 

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